メンバー:N田(L) S田 U海 I村 W辺(レポート)
事前に、セカンドの確保の仕方とプルージックでの登りの練習をしたい、とリーダーに申し出る。言ったからには予習をしなくては。本とネットと手持ちの装備を行ったり来たりしながら、頭を抱える夜を過ごし、当日を迎える。
朝霞発と上尾発に分乗し、戸沢キャンプ場に到着。私は、セドノ沢の時に入渓点は確認しているので、今回はI村さん先頭で「どこ行くある?」を行う。
8:30 キャンプ場を出発し、ほどなく入渓。はじめに出てくる堰堤は、左に残置鐙もあるが、その手前に新しげな鎖がありそちらの方が安定している。
F2で、先に登ったS田さんに確保してもらいながらのリード練習。上からの確保の安心感がなくても同じように登れなければ、墜ちる。落ち口で半マストでのセカンド確保の練習。
続くF3ではI村さんのリード&セカンド確保練習。私のビレイは張りすぎる、とリーダーより注意を受ける。
いくつか現れる簡単な滝群を、先頭で歩かせてもらう。斜瀑の一つで、プルージックの練習。なかなか登りにくい。使うシチュエーションは多くなさそうだが、いざという時の為にできなくては。
F5は、右側に鎖があるが、それは手前の方で切れており、代わりにロープが張ってある。とってもいやらしい滝だったけれど、残置スリング、鎖、S田さんがかけてくれたヌンチャクなどなどを掴んで越える。
書策新道が横切り、涸れた沖ノ源次郎沢を左に見て、その先すぐに1:1で木ノ又大日沢と出合う。そこは気を付けて左に入るのが本谷。覗き込むと6mチョックストーン滝が見えることで確認。ここは、滝の右側から登り、大岩の上部にある残置スリングを使ってほぼ腕の力だけで身体を上げる。いい足場になりそうな所に、小さな鳥の巣。まだ目も開かない、赤い皮膚に産毛だけの小鳥が4羽動いていた。
スリングを掴むまいとホールドを探るI村さん。ある物はなんでも使う私とは対照的。
この写真がボツになっていなければいいのだけれど…。大休止中のリーダー。
看板だけのF7を過ぎ、1:1で金冷シ沢と出合い、右へ。どれほど恐ろしい沢なんだろう、金冷シ沢…。じきにF8。ここは右から高巻く。最後、脆いトラバースがあり、バランスが取りにくい。
最後のF9。見るからにボロボロ。新しく崩れてきたようなガレが堆積している。ここも右から巻く。
詰めは、ガレの急登を少し登り、左側の小尾根に取り付く。踏み跡が顕著なので、すぐに分かる。13:40 少し喘ぎながら塔ノ岳の下部の稜線に上がる。ガスっており、山頂からの展望はないし、風もありリーダーの様子からも分かるように、寒かった。
14:10 この後、リーダーとU海さんは、走って下山。あとの3人も、早足でその後を追う。この日は標高差900m以上。下りも急で、ぐんぐん高度を落とせる。
15:30 先のお二人に遅れること20~30分で3名も下山。
お馴染みになりつつあるお風呂屋さんに入り、次週の沢の計画などを話しながら夕飯を摂る。今回も、「訓練」的要素が濃かった遡行。ルート取り、リード、確保、プルージック。パンクしそうな頭を整理しながら、これからも精進していきたいです。皆様、どうもありがとうございました。