2016/4/30-5/2 GW前半は、福井へ一人旅した。
本当は鹿児島での登山を計画していたが、
熊本・大分地震が起きたため予約をキャンセルし、かねてから行きたかった福井恐竜博物館と越前焼の窯元を巡る旅に変更した。
福井の旅は3度目で、主な観光地は行っていたので、他に何をしようかな~とガイドブックを見ていると、なんと「荒島岳」という100名山があるではないか!福井に100名山があることを初めて知る。
私は100名山ハンターではないが、あるなら登ることにする。
4/30 羽田から小松空港に飛ぶ。レンタカーを借りて、福井に向かう。
レンタカーの受付の人は山に登るらしく、私が登山の格好をしているのを見て、
「どこ登るの?白山登るの?」と聞いてくる。
私が、「福井の荒島岳です。」と言うと
「知らないな~。どんな山?」と山に登る人も知らないようだ。
やっぱりたいした山ではないのねと思う。
その夜は一人、居酒屋のカウンターで夕食。
福井は ”厚揚げ” が名物。最近厚揚げが好きなので、何よりも真っ先に厚揚げおでんを注文した。出汁がしみて膨れた特大厚揚げが運ばれてきて、これを食べてお腹いっぱいとなり、海の幸が全く食べれなかった・・・。
この飲み屋でも、どこの山に登るのかと聞かれ、「荒島岳」と答えたが、「知らないな~」という反応だった。
まあ、東京都民で「雲取山」を知らない人も多いから、そんなもんだろうと思いもしたが、地元の人さえも知らない山を、なんで深田久弥は100名山に選んだのかと逆に興味が湧いてくる。
5/1 5時半、福井駅前のホテルを出発。曇り空。
1時間かけて、大野市にある登山口着。
駐車場は空いていた。
この山には4つの登山コースがある。
一番メジャーなのは、駅から登れて、短めの勝原コース。
私は、それよりちょっと長いが、深田久弥が登った中出コースから登ることにした。
荒島岳は標高1523m、登山口から小荒島岳、シャクナゲ平を縦走して約1200m上がる。
歩き出しは、ダラダラとした林道。そして地味な針葉樹林帯を歩く。
ちょっとつまらない・・・。
でも、ぶな林に変わった辺りから、お花が色々出現する。
まずはニリンソウが登山道脇にず~っと咲いていて、”花道” を作っていた。
ヒトリシズカ
サンカヨウ
最近、大好きな
キクザイチゲ
約2時間半程で小荒島岳への分岐までやってきたが、寄らずに先へ急ぐ。
そこからは、ほぼ平坦な道を進んでいく。
マイナールートだから、ほぼ人に会わず、
静かな山歩き。
ショウジョウバカマ
山の花はかわいらしい、でも、力強さを感じる。
だから好き。
花が好きだから、この道が楽しいのもあるが、先がどんななんだろうというワクワク感を感じる。
20分ほど進むと、しゃくなげ平に到着。
ここはメジャーコースとの合流点なので、そっちからどんどん人がやってくる。
やはりこの山が100名山であることを実感する。
ここから、登山道はいったん、鞍部へと下っていく。
そして、本峰への登り。
荒島岳名物という「もちが壁」という
やや道が悪い所を経て、頂上まで1時間の登りが続く。
そして、尾根道まで上がってきました。
ここから、長くも楽しい尾根歩き!!
所々急で
ロープがある。
かたくりです。
道の脇に所々咲いています。
山に自然に生えてるかたくりを見るのは初めてでテンションあがる。
遠~くに見えるのが、白山。
(見えないか・・)
それにしても、この尾根、超きもちいいんです。
10:40頂上到着。
頂上で、この山が100名山に選ばれたのがわかる気がした。すんごい変化に富んでるわけではないが、いろんな要素が凝縮している山だと思いました。何よりも頂上に立つと、この山を中心として、360°ぐる~と山が囲んでいて、展望が今まで登った山と違っていました。
帰り道は、小荒島岳に寄りました。ここがまたいいんです!!
荒島岳を目の前に、展望台になっているのです。
人もあまり来なくて、私は荒島岳の頂上よりむしろこっちのほうが好きかも。
ここで、北九州からきたという4人組みのおじさん、おばさんが「私、この山全然期待してなかったけど、すんごくよい山だった。来てよかったわ~。」 としみじみ話していた。
想定外によい山と感じたのは私だけではなかった と思わず話に加わってしまった。
残念ながらこの山の良さを私の写真と文章では、伝わらないと思うのでぜひ歩いてみてほしい。
登るまでどれが荒島岳なのかわからなかったこんな地味な山なのに・・・
100名山に入れた深田久弥ってすごいなと感心して帰ってきました。
番外編(というか一番の旅の目的)
勝山にある『福井県立恐竜博物館』 で恐竜化石発掘体験!
山に関係ない話ですが、ちょこっと報告させてください。
福井は日本で最も多くの恐竜が見つかっており、フクイラプトルやフクイサウルスなどの新種の恐竜も発見された場所です。
まず、博物館内を見学する前に、化石発掘ツアーに参加しました。
こんなバスで山奥の発掘現場に向かいます。
実際の発掘現場。
今も、発掘が続いています。
どこから恐竜の化石が出たか、プレートで示してくれています。
発掘体験。およそ1億2000万年前の地層から採掘された石を、参加者がハンマーを叩いて割り、化石があるか調べます。つい数日前に体験ツアーで骨が発見されたらしく、もし、それが新種なら恐竜の発見者になれるらしいです。夢が膨らみます。
私は、地味に植物の化石を発見しました。
新種かその場で東京大学の先生が見てくれます。新種でないので、一つだけ化石は持って帰ることが出来ました!
なんの植物かわからないが、うれしい。
あっと言う間に時間が経って、発掘体験は終わり、博物館を見学します。
GWだから大混雑。でも、一番見たかった復元されたフクイサウルスなどの全身骨格と実物化石はガラスにへばりついて堪能しました。
ちなみに、秩父に近い『神流町恐竜センター』も楽しいです。
国道299号脇の漣岩には日本で初めて認定された恐竜の足跡化石が簡単に見れますよ!
急遽行くことに決めた福井の旅でしたが、予想外に良い山だった『荒島岳』と念願だった恐竜たちに会えて、大満足なGW前半でした!
でも、東京に帰ったら、すぐに鳥海山に向けて夜行運転が待っているが・・・ 。