2013/07/20-21 絶景の白馬唐松縦走

山行日:2013年7月20日(土)~21(日)
メンバー:田中・中川(記)

<概要>
19(金)19:30川越発、八方第2駐車場24時到着。25時就寝。
20(土)4:30起床、タクシーで猿倉山荘へ。5:30スタート、10:15白馬頂上宿舎、11:00白馬岳、13:15杓子岳、14:24鑓ヶ岳、15:15天狗山荘。
21(日)4時起床、5:10スタート、6:45不帰キレット、7:53Ⅱ峰北峰、8:10Ⅱ峰南峰、8:10唐松岳、11:05第3ケルン、11:50八方池山荘。リフトとゴンドラを乗り継いで八方駐車場へ

今回の山行はテントを背負って白馬三山を経由しキレット越えがメイン。そのためにザックは軽量化する。途中の水場で補給しないと苦しくなる。最近まで不帰キレットは崩落のため通行止めだったようだ。崩落個所はわからなかった。

20(土)白馬大雪渓から白馬三山
八方無料駐車場からタクシーで猿倉荘へ。猿倉山荘で山行計画書提出。猿倉から白馬尻までは樹林帯の登山道。大雪渓につくと視界が広がる。すぐにアイゼン装着。雪は泥で覆われた感じ。時間が早いので行列は少ない。温暖化のせいか、雪渓にクレバスが何か所も口をあけておりそのたびに迂回。

雪渓のクレバス

ときおり杓子岳側から落石音が聞こえ緊張した。アイゼンは、雪渓と葱平(ねぶかっぴら)上部のトラバースの2度装着した。振り返ると大雪渓に登山者の列ができている。アリの行列のようだ。

大雪渓を登る

白馬頂上宿舎にザックを置いて白馬岳に向かうが高山病にかかり歩が進まない。頭が痛い。巨大な白馬岳山荘の間を抜けて山頂へ。まさに360度の大展望。日本海が見える。佐渡島らしきものも見えた。東側は大きく切れ落ちている。ザックを回収し水を2本分汲んで出発。
杓子岳は大雪渓から見ていたのと違う形をしている。体育館の屋根のようだ。稜線から剣岳・立山・槍・穂高・富士山・南ア・八ヶ岳などが見えた。素晴らしい。

杓子岳と白馬鑓ヶ岳

杓子岳山頂と鑓ヶ岳の分岐点に着いた。苦しいが迷わず杓子山頂を目指す。なんて歩きにくい道なのだろう。瓦の上を歩いているような音がする。白っぽい薄い石のがれ場の急登を登って山頂に到着。鑓ヶ岳を目指して下山。砂漠のような白い道を急降下する。すべりやすいいのでスリップに注意して歩く。最低鞍部に到着。杓子の石は白いのに鑓の石は黒い。それが鞍部できっきり分かれている。不思議だ。最低鞍部から200mの登り返し。きつい。歩幅を狭く、イーブンペースで歩けば大丈夫。山頂に到着。目指す天狗山荘が見えた。まだまだ遠い。またまた急降下し登り返す。今日何回目の登り返しだろう。2744ピークからは下りになり雪渓を下って天狗山荘に到着。ほぼ予定通りの時間だ。テントは5張りある。スペースは十分。小屋に近い場所に設営。吉田さんを探すとほぼ同じ時刻に到着していた。小屋の休憩所で生ビールを飲む。うまい!天狗山荘は黒い山小屋。清潔で応対がよい。雪渓の雪解け水が冷たくてうまい。カレーを注文した。まあまあの味。生ビール2杯と日本酒1本飲んで18時過ぎに就寝。この日は快晴で夕方になってもガスが全く出てこない。眩しすぎてサングラスを装着した。日焼けが心配。

21(日)不帰キレットを通過し唐松岳へ
4時起床。軽量化するためにシュラフカバーで寝たため寒かった。スープとパンで朝食。テントを撤収し5:10出発。吉田夫妻が手を振ってくれた。天気は晴れ。風が冷たい。天狗の頭からの300mの大くだりはいやらしいガレ場だ。スリップに注意して降りる。最低鞍部に6:45到着。見上げるⅠ峰が大きい。特に苦労することなくⅠ峰に到着した。ここからが今回の核心部だ。

不帰キレット

目の前にそびえるⅡ峰がとっても大きい。取り付くまではどこを歩くのか全く分からないが取り付いてしまえば大したことはない。上からの落石に注意して足で登る。鎖は使わなくても心配なく登れる。左側に巻き込み岸壁をへつるようにトラバース。今まで見えなかった唐松岳側の斜面が山頂直下だった。Ⅱ峰北峰に到着。ここが核心部?といった感じだった。剣や立山がどんどん大きくなる。続くⅡ峰南峰を踏みⅢ峰はトラバースして唐松岳に到着。人が多い。剣岳と立山が正面に見える。五竜が大きい。すごい威圧感だ。今まで歩いてきた縦走路が見える。何日も山に入っていたような感覚になる。不帰キレット・・・ものすごい切れ落ちと登り返しに見える。剣や立山・五竜に鹿島・・すぐに行くからね。

みんなで剣に行こう!

唐松山荘は大きな山小屋だ。絶景のロケーションとゴンドラ&リフトを使えば比較的楽に到着できるので人が多い。八方尾根を下山。登ってくる人が多い。五竜と鹿島が見事だ。展望場所からは白馬三山と不帰キレットが望める。素晴らしい。下山後、駐車場にある温泉に入る。日焼けの跡が痛くてつらい。隣の八方美人というラーメン屋に入る。18時30分に川越到着。

考察
・大雪渓にクレバスが発生している場合迂回が必要となる。今回は深さ1-3mのクレバスが4-5カ所出現していた。
・雪渓上は六本爪アイゼンがあると足が滑らないので楽に登ることができる。
・大雪渓では杓子岳側からの落石に注意。気をつけていると岩が崩れる音がする。岩崩れの流れの下では休憩しないこと。
・急登なので高山病に注意。できれば前夜の睡眠はできるだけとっておいた方がよい。
・キレット通過では、三点支持ができていれば難しくない。ただし下りはレベルが上がるので岩トレを経験しておく必要がある。
・猿倉⇒白馬⇒天狗山荘のコースタイムはかなり厳しい。コースタイム以上の時間がかかった。このコースを歩くためには、10時間程度の歩行ができることが条件となる。
・キレット付近では、岩場とくに下りコースの下で休憩をしないこと。

<費用>
高速料金:2900円+2000円/2人(2450円)
タクシー代:3000円/2人(1500円)
テント泊:1000円/2人(500円)
生ビール800円×4杯/2人(1600円)
夕食のカレー1000円
日本酒400円/1人
ゴンドラ&リフト1400円/1人
温泉500円/人
走行距離:500キロ
トータル11500円

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