槍~穂高~焼岳 単独 大縦走

2014年10月7日(火) 夜発 ~12日(日) 4泊5日

<単独山行>  yamayuri

< 行程 >

10月7日(火)   新宿 爽やか信集号 22:30発~上高地 8日 (水) 5:00 着

10月8日(水)  上高地バスターミナル6:30~ 横尾山荘9:11-9:30~ 槍沢ロッジ11:06~11:10 水俣乗越分岐12:16-12:38 ~乗越13:45~ 東鎌尾根~ヒュッテ大槍16:08-16:23~槍ケ岳山荘着17:23   山荘泊    歩行時間 : 約 11時間

10月9日(木) 日の出 5:49~ 槍ケ岳ピストン 7:00-7:50 ~山荘出発 8:00~ 大喰岳~中岳~南岳11:10~南岳小屋 昼食 11:30-12:45 ~ 小屋出発 13:00~大キレット ~ 北穂山荘着 5:15 歩行時間 : 約 10時間

10月10日(金)北穂山荘出発7:00~涸沢岳山頂10:10-10:32 ~穂高山荘 ~奥穂山頂  11:48~岳沢小屋15:16 ~上高地 5:00  上高地アルペンホテル泊     歩行時間: 約10時間

10月11日(土)  上高地アルペンホテル 8:00~焼岳登山口 8:47~ 焼岳小屋10:46-11:07 ~焼岳山頂 12:34-13:30 ~焼岳小屋14:17 ~焼岳登山口15:50~ 下山  上高地温泉ホテル泊       歩行時間 : 約8時間

10月12日(日) 上高地温泉ホテル checkout 10:00 ~河童橋散策~新島々行きバス13:20~松本駅15:14~ 特急あずさ15:19~新宿16:06~無事帰宅

<天候> 二つの台風の谷間・・・久々の秋晴れの天気が続く

………………………………………………………………………………………………………………………………

10月7日(火)

新宿発の爽やか信集号 高速バスで上高地入り。横3列のグリーン車は快適なリクライニングシートだった。途中、団子坂SA/諏訪SA と停車した。今回の山行は夏のお盆から天候不順のため 3回も順延された槍・穂高大キレット 縦走計画だった。先週末、4日 (土)~5日(日)に 空木岳を登った後、久々に晴れマークが続く天気予報。 この時とばかりに、単独山行で北アルプスを目指した。

10月8日(水)

上高地バスターミナル5時着。 すでに大勢の登山客で賑わっていた。まずは、朝食を取って出発の準備を整えた。今日は、一気に上高地から槍ケ岳山荘まで登る長丁場だ。横尾山荘までの平坦な道はちょっと早足で時間を稼いだ。途中、ガイド山行をしている瀬下さんに偶然出会った。ガイドをして生き生きしている瀬下さんでした。

横尾山荘を9時半出発、槍沢を快調にコンスタンスに登る。槍沢ロッジは、建て替えられてとても綺麗だった。槍沢ロッジから槍ケ岳へは 5.9km . 水俣分岐から、ダケカンバの黄色く色づいた木々を見ながら急登を1時間で登り上がり乗越に出た。

乗越から槍ケ岳へは 4.5kmの表示・・・槍はまだまだ遠かった。これから東鎌尾根の岩稜を 登って行くのだが 稜線から見る山々の景色は 心ゆくまで楽しませてくれるのでヒュッテ大槍までの2時間も苦ではなかった。ここまで来れば・・・もう槍ケ岳も目の前に迫ってきた。槍ケ岳山荘に到着したのは5時を廻っていた。朝から夕方まで快調な歩きであった。・・・夕日(アーベントロート)が赤く槍ケ岳を染めていた。素晴らしい景色だ。

夏に用意した食料をしっかり持ってきた。・・・ということは、それを食べなければ 持ち帰ることになってしまうので 「素泊まり」で泊まることにした。自炊室でお湯を注ぐだけの夕飯を作った。「香るグリーンカレー」「カルボナーラ風リゾット」「フカヒレ中華粥」いろいろな種類の超軽量食料、味噌汁、スープも、本当に美味しい。夕食を食べながら山荘から 月が欠けていく「皆既月食」が見ることが出来た。夜空を見上げれば 散りばめたような星が輝き、流れ星も夜空を横切って飛んでいった。素晴らしい時を過ごしました。部屋は夏の煩雑期と異なり8人用の部屋に 女性4人 ・・・上下段に2人づつ 、8時30分に消灯。ゆっくりと就寝。

10月9日(木)

朝 山荘のテラスからご来光を拝んだ。5時49分、朝焼けが朱く空を染めていた。未明の朝はしっかりと寒い。7時に槍ケ岳を登りに行く。富士山、燕岳からの表銀座の山並み、奥穂からジャンダルム~西穂の稜線等々、360度の展望 素晴らしかった。

槍ケ岳山荘を8時出発 。さて、今日はいよいよ “大キレット” を歩く♫ 大喰岳・中岳の稜線を歩き、南岳へ向かう。中岳から南岳の稜線が長く3峰大きな岩峰を登る。ようやく 南岳山頂に立つ。山頂から南岳小屋を見下ろすと時折、ガスがかかり始めてきた。

南岳小屋で昼食を取り休憩。大キレットを渡るのにタイムコースは3時間。南岳小屋を13時に出発。大キレットを何人かが先を行ったが 前後には人影もなかった。南岳の大岩を下って行った。しばらくの間は余裕のある山道が続いた。白いペンキの丸いマークの先を目で追っていく。あそこを登っていくんだな!切りだった稜線、鎖があるところは まだ心強かったが・・・切り立った岩峰を廻り込む所があったり、だんだん緊張感が片手、片足の一手、一歩に伝わっていった。大キレットの核心の所を通過これが・・・「長谷川ピーク」「飛騨泣き」と言われるところだろうと心に思う。自分だけの動きに注意を払えば良いので集中出来たことは良かった。もし、他の人の動きを見ていたら「恐怖感」がよぎったかも知れない。ほっと足を止めることが出来るところになってようやくカメラを取り出す。北穂の小屋が見えてきた。もう一頑張りだ・・・小屋のテラスの最後の一歩を登り詰めると、拍手をして迎えられた。「ありがとう」「お疲れ様でした」時計は5時15分を指していた。歩いて来た槍ケ岳からの稜線のシルエットが夕焼け空に浮かびあがっていた。

小さな北穂小屋は、満員(60人)だったが、6人部屋で布団1枚の寝床は確保出来た。無事に大キレットを通過した充実感に浸りながら飲んだホットウイスキーは心地よい眠りに誘ってくれた。

10月10日(金)

爽やかな朝を迎え目が覚めた。今日も素晴らしい天気だった。小屋のテラスからの槍ケ岳パノラマ風景・・・薄い雲の動きが美しく何度もシャッターを押してしまう。北穂から大キレットに下りて行く人達を見送った。

8時に小屋を出発。北穂山頂からすでに紅葉が終わってしまった涸沢カールを望む。昨日の緊張感を思うと 今日は、北穂から涸沢岳まで 登りがいのある山道を 心の余裕を持って素晴らしい景色に何度も足を止め眺めた。 涸沢岳山頂でもあまりに素晴らしい景色に釘付けになって30分もいた。

静かな穂高山荘を11時に出発。奥穂高で驚きの出会いがあった。先週末の空木岳の駒峰ヒュッテで一緒だった若いお兄さん二人に声をかけられた。奥穂高の頂上で約束をしていたかのように出会ったことは思いがけない喜びであった。もちろん記念写真を一緒に♫

さてさてそんなにゆっくりしている場合ではない!奥穂高~紀美子平~岳沢へと下らなければならない。下山途中から 岳沢小屋が見えてきてからの道程が・・・長かった。岳沢小屋で冷たいオレンジジュースに喉を潤し、上高地へと下ったがこれがまた・・・とても長かった。上高地アルペンホテルに5時に到着。入浴そして美味しい夕食に感謝。

10月11日(土)

リフレッシュした朝を迎え美味しい朝食を戴いた。ホテルを8時に出発して噴煙をあげている活火山、焼岳に向かった。百名山の最後に残しておこうと思った山だったが、木曽御嶽山の爆発の大惨事を思うと・・・早く登ってしまおうと思い決行。

朝の梓川はいつも美しい。観光客の人達も大勢散策を楽しんでいる。焼岳登山口 8時47分、眼下の上高地の景色やカラマツの紅葉を楽しみながら焼岳小屋に2時間で到着。小屋から焼岳山頂 へは、穏やかなクマザサの生い茂るなだらかな山を登りそれから草木のない火山帯の岩石の山道へと続いた。焼岳の岩穴から噴煙が上がっている脇を歩く。大きな噴煙は2カ所・・・真っ黄色な硫黄が鮮やかだった。焼岳の山頂に12時30分到着。

焼岳からの穂高連峰の全景が目の前に見える。噴煙とともにガスが発生しているだろうと思いながらも山頂で ”おにぎり”を食べた。焼岳がこんなに素晴らしい山であったことにあらためて感動した。13時30分 いつまで眺めていても飽きないけれど下山することにした。焼岳登山口15時50分。すべて無事に山行計画通り踏破しました。素晴らしい天気に恵まれ無事に遂行できたことに感謝、・・・これも また 11年間 大宮アルパインクラブに所属して培った経験によるものと OAC に あらためて「感謝」です。開業 102年の歴史を持ち有名な文豪達が宿泊した 上高地温泉ホテルに宿泊。山行の疲れが癒やされました。

10月12日(日)

今回は、山小屋は素泊まり・・・朝・夕の食事代 を節約。  締めくくりに 帝国ホテルで自分のご褒美にスペシャルランチを戴きました。美味しいランチの後、松本から特急 あずさで新宿に18時すぎに到着。すべて素晴らしい山行でした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

カテゴリー: 山行レポート パーマリンク