順番前後しますが、
穂高バリエーション山行Vol.2明神主稜・前穂 K子が報告します。
日程:8月11日から8月13日 (前夜発、岳沢のテン場に2泊)
日帰りで岳沢登山道7番標識から5峰、4峰、3、2、主峰、そして前穂を目指す行程
参加者:Y朗(L)、K子(記)
実を言うと、この週は穂高ではなく、剱岳の八ツ峰に行く予定だった!
『八ツ峰縦走』 をするべく、K子は春から訓練を重ねていた。
・つづら岩で数度の懸垂下降の練習
・夏靴での8本歯アイゼン歩行の練習に白馬大雪渓を歩き
・前週には、高度順応と岩場に慣れるため西穂高に登ったが、
剱沢雪渓通行不可能との情報を受け、八ツ峰はやむなく断念。
旦那様から、代わりのバリエーションとして、明神岳主峰縦走の提案がされた。
大好きな『剱』なら怖くても行く気になるが、まして人が多い穂高山域はさほど行きたくなかったが・・。
8月11日(山の日) 沢渡の駐車場から上高地、そして岳沢に向かう。
事前の調べで、上高地で「山の日記念大会」があるため、沢渡からのバスは9時から11時まで運休。また、上高地でも歩道が一部通行規制になるとのこと。
「規制するほど人が来るのかしら」と思っていたら、皇太子ご一家が式典に参加されるからと聞いた。警備のためか~と納得する。
岳沢到着は、9時半。登る途中、明日登山口となる7番標識を確認。
岳沢のテン場は、あまり広くなく、夕方にはほぼ満杯。
我が家は到着が早かったので、平らで余裕の場所に設置。
時間があるから、お花畑になっているという天狗のコルへの道へ散策にでかけた。
この道は点線道のわりには、しっかりとペンキで道標があり、歩きやすかった。旦那様は、「こんなちゃんとした道なら、最終日にここからジャンダルム→奥穂に行ってもいいかもね。」とか言い出す。でも、K子は明神も登っていないのに、奥穂のことまで考えられず、聞き流す。
向かいを見れば、明日登る「明神岳」が連なる。一体、どこが本峰なんだろうか?!
8月12日
4:10 ヘッデン付けて出発。
小屋から、昨日登ってきた道を、7番標識目指して下っていく。
5:10 7番標識から地味な樹林帯を登ります。西側を登るからずっと薄暗く地味。
5峰まで標高差1000メートル。
勾配はきついのですが、踏み跡はしっかりして道には迷うこともない。
そんだけ登られているんだと思った。
ちょっと怖い場所もありますが、ロープも付いてるし、まあまあ大丈夫。
8:10
5峰南西尾根の肩まで上がってきました。
乗鞍、焼岳、霞沢岳もきれいに見えます。
今日の天気は良いようです。
これから縦走路歩きです!
穂高っていうと岩がゴロゴロしているイメージでしたが、明神岳の道はハイマツの緑が映えるとてもきれいな道でした。山がきれいで、主峰へと導かれるような道が格好よくて、K子嘘のようにテンションが上がる!そして、なんでみんな来ないのかしらとコロっと明神への評価が変わる。
5峰の頂上! 気分爽快~
4峰へ向かう。
この時、東稜を登ってきたという2組の登山者とすれ違う。
さすがバリエーションに来る人だから足が速いね~と感心する。
振り返ると、5峰もかなりの存在感!
10:00
4峰を登りきり、裏に回ると今まで全く見えなかった風景が飛び込んできた!
こういう山なんだ~、ちょっと予想外で感動!
3峰に向かいます。
直登コースと巻きコースがありますが、今回は巻きます!
←ここだけちょっと怖いかも!
この先に、下がガケで突き出ている岩をまたがないといけない箇所あり。
緊張するほどではないですが。
それよりも日焼けがこわい・・・
そして、3峰の先の2峰には、いよいよ懸垂が待っております!
ここの懸垂は2段階の懸垂になりますが、1つ目は懸垂しなくてもクライムダウンできそうでした。
前穂をバックに降りていきます!!
いよいよK子、春からの練習の成果が出せるか!
思った以上に長かったけど、練習の甲斐あり、楽しく下降できました!!
11:30
主峰に着いた~。
前穂かっこいい!!
明神を征服したことを感じるのも束の間、
前穂が眼前に立ち向かっているのをみると、気持ちは前へと向かっていきます。
ガスだからか、前穂への道はいささか道が不明瞭に感じる。
13:40前穂頂上に着くや、晴れ間が!!
しばし、雲間の穂高の山並みを眺める・・・
そして下山。
岳沢に戻りますが、K子が下山でとても楽しみにしていた場所がある。それは、
自分の名前(漢字も同じ!)と同じ地名が山にあるのはなんともうれしいものだ。
そして重太郎新道を下り、17:00岳沢の我が家に戻ってきました。
明神主峰への道は懸垂下降ありますが、すごく歩きやすいよい道で、かなり気に入りました。
8月13日
天気がよく、天狗のコルから奥穂に行ってもよいかとも思ったが、今回は計画書どおりに下山。
下山前に、滝沢のコルに散策に出かけた。
南稜のコブコブを見ていると、このバエリエーションルートも行ってみたいな~と思ったりしてしまった。
あれ、私ったらどうなってるんだろう・・・。
岳沢から上高地へ下る道で、大きなリュックを背負った、いっぱいの人とすれ違った。
今回、素晴らしい行程だった明神の山行を終えて、自分のなかに充実した気持ちが溢れていた。きっとみんなのリュックにも、これから登るであろう穂高への希望が溢れているのだろうと、すれ違う多くの登山者を温かい気持ちで見送りました。
穂高には、みんな来たくなるよな~とあらためて思いました!!
終わり
追伸:K子の訓練の記録(掻いつまんで、かいつまめてないが・・・)
①つづら岩の懸垂練習6月18日、7日2日、7月17日
つづら岩の一般ルートをフォローで登り。
本番の高さに慣れるべく懸垂をひたすら練習。
②鶏冠山6月26日(Y朗とK子の2人の山行)
懸垂、練習練習!
鶏冠山7月24日(定例山行です)
③阿弥陀岳南稜バリエーション7月10日 この道もよかったな~
④白馬大雪渓→白馬乗鞍縦走
7月29日夜行バスで猿倉へ30日(白馬山荘泊)-31日栂池下山
花の全盛期にはちと過ぎているが、花の百名山筆頭の白馬の花はすごかった。
白馬はアイゼンの練習に大雪渓を歩くのが目的でしたが、装着が間違っていて、アイゼンがすぐ取れてしまう私に、何度も声をかけてくれた岐阜から来ていたおじさまとグループの皆様にこの場を借りて感謝を述べたいです。一人の私に頂上までいっしょに行きましょう!と声をかけてくれましたが、このグループとても健脚で(剱は早月を日帰り、今回の白馬も日帰りと言っていた)、いつの間にか見失い、お礼を言えませんでした。
⑤西穂高岳
8月6日夜行バスで新穂高へ7日西穂高往復→上高地下山(旦那と上高地で待ち合わせ)
振り返ると、今年の夏は目標に向かって、かなり頑張ったな私!!
そして、旦那様にはいつもフォローをしてもらい、感謝!いつまでもいっしょに登り続けたいと思いました。では、本当に終わり。