2018/8/17~18 奥穂南稜バリエーション

8月17日から18日、夏合宿第二弾として、奥穂の南稜に行ってきました。
リーダー:Y朗  報告:K子

昨年、Y朗が撮ったトリコニー1峰の写真を見て、K子はこの景色を見てみたかった。
Y朗は夏合宿で前週も南稜に行っていた(天候不良で南稜に変更)。2週連続は悪いと思いつつ、付き合ってもらいました。Y朗は南稜自体4回目?!

8月17日
河童橋からの穂高は、いつ見ても素晴らしい。岳沢へ向かう。

 

 

岳沢までの道も気持ちいい!
10時過ぎ岳沢到着。テン場空いてる。

 

 

13時頃、南稜取り付きへ偵察に行く。
雪渓かなり融けてて、雪渓の左側を歩けるためアイゼン不要。
ガレてて歩きずらい。

既にここから恐い。

 

 

取付きから、ある程度の傾斜が始まる。
K子は帰りに降りることのほうが不安になる。

 

 

矢印が下の滝 残置スリングあり

 

 

柱状節理の壁を登る。写真は下の滝。
事前にルートはかなり調べていたが、右ルートを歩く限り核心は下の滝、上の滝と思っていた。練習に登ってみる。
下の滝は残置スリングがあり、それにセルフをかけて、なんとかフリーで登れた。
でも相当緊張・・・正直、恐い。

残置スリングで上の滝から懸垂中

 

 

 

 

降りるのに懸垂しなくちゃならないが、久しぶりでやり方を忘れている。
途中、苔の岩で足が滑って肘を強打。
こんな奴がバリエーションに来ていいのか?と自分でも思った。

下の滝あたりを懸垂で通過中

 

 

 

懸垂途中、重太郎新道にヘリが4往復し、滑落者を引き揚げているのを見えた。
明日は我が身と気持ちを引き締める。

とにかく岩が崩れて

 

 

 

 

 

 

懸垂を終えた地点からのクライムダウンには神経を使った。
予想通り、帰りのほうが大変だった。

 

8月18日 5時10分テン場出発。
寒い!気温5度だったらしい。昨日濡れていた岩も乾いている。
下の滝は緊張しつつも、なんとか通過。
上の滝(ルンゼ)は余裕で通過!と思いきや、ややハプニング!

「上の滝」手前、登る前は余裕!!

上の滝、ルンゼを進む

 

 

 

 

 

 

 

ちょうどトラバースしてるところ

 

 

ルンゼ途中から横にずれたほうが登りやすいとY朗からのアドバイスで昨日と違う登り方をした。でも、そこから上に行くのに、岩に苔がついてて滑り、足がかからない。
つかむ岩もなく、草の根元を握ったが、はがれそうになり、心臓バクバクした。

 

少し滑る

 

 

三又分岐6時半到着。初心者向きの右ルンゼをいく。
わずかに流れがあり濡れているため滑りやすいが、手足置き場はある。
その後のハイマツ帯の苦労は覚悟していたが、踏み跡がわかる程度に枝が掻き分けられていて、さほど苦労しなかった。

 

藪が終わると、大岩到着。
高さ2m程の岩壁を登り、側壁を右にトラバースしてハイマツをホールドに側壁を登ります。高度感があります。
いつもなら緊張だけど、なんか体?足?の使い方 がわかってきたのか、恐くなかった。重心を向かう方向にスライドさせていくことで安定感が出るっていうのかな。(K子はクライミングは普段やらない。だからこういう当たり前のことが体に染みついていない)

大岩でロープを片付ける先行者に道を譲ってもらった。神戸の山岳会に所属する二人組のおじ様。この先、我等の後ろに続き、ひとつのパーティのようになりました。

終わりかけのお花畑

 

藪漕ぎ地帯を抜けました。
遠く頭上にモノリス岩が見えます。

 

 

 

 

お花畑の後は、岩稜帯を登ります。
傾斜はありますが、岩にほぼガバがあって、登りやすい。
ガバを人工的に作っているのかと思わせるほどに、手にしたところにガバがあるような感じでした。

モノリス岩到着

 

 

 

7時半前にモノリス岩到着。
しばし休憩。

 

 

1mほどの隙間

 

 

 

 

K子の不安ポイントのチムニー!
チムニー上部を写真の右から左に跨がないといけない。

 

チムニー跨ぎ中。

 

 

 

事前の調べでは、どんな場所かよくわからなかったが、わりと難なく跨げた。

 

 

 

岩を回り込む 下は崖だ~

 

 

その後のトラバースのほうが少しこわい。下は崖で高度感があります。
でも、こういうちょっとしたスリルが楽しく思えてきた!

トリコニー1峰

 

 

 

 

 

やっとこさトリコニー1峰が見えた。

トリコニー1峰

 

 

 

 

8時、待望のトリコニー1峰到着。
ここからの上高地に向かう景色が見たかった。でも、この時、岩場歩きが楽しくて、景色はどうでもよいくらいになった。
南稜は自分のレベルにとてもマッチした道でした!

 

トリコニー3峰を臨む

 

 

トリコニー2峰を通過し、トリコニー3峰を臨む。
トリコニー3峰はルートから外れている。

 

 

 

南稜の上部を臨む

 

 

Y朗から助言で
トリコニーまで南稜の半分と思っていた方がいいよと言われた。
ここで目的地に着いたような気になっていたが、言葉のとおり、この先長い長い岩稜帯が続いた。

神戸のおじ様が続く

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

奥穂から前穂までの吊尾根が眼下に

 

 

トリコニーから懸垂地点まで長かった。懸垂はせず、クライムダウンした。

矢印がクライムダウン地点

 

 

 

 

 

 

 

 

 

西穂から奥穂への稜線を臨む

 

 

長いわ~

 

 

 

懸垂地点から南稜の頭まで長い長い。

 

 

 

K子は雷鳥を見つけるのが得意!

 

 

かなりへばっていたが、雷鳥発見!
雷鳥大好き!テンション上がる!!
天気なのに見れてラッキー!

 

 

南稜の頭に到着 左の山が奥穂頂上

 

 

そして南稜の頭到着9時30分。

奥穂の頂上は人がいっぱい。
行かなくても良かったが一応訪問。

 

 

前穂へ

 

 

 

10時20分下山開始。
吊尾根は長くて暑い。

 

 

 

 

 

12時、紀美子平到着!
K子にとって特別な場所。
何度来てもうれしい。

 

何度来てもここは恐い。

 

 

K子は紀美子平から重太郎新道に降りる最初の鎖場が大嫌い。
重太郎の娘5才の紀美子さんはよく来たなあといつも関心する。

今年は重太郎新道での滑落事故が相次いだようです。特にここからの滑落者が多いとのことです。

 

 

岳沢到着14時。ビール飲みたかったが、上高地に下る。

南稜はバリエーション初心者には最適だと思います。
緊張する場面は多々あるも、短期の集中力で足りて、達成の経験数を味わえる!よい道だと思いました。景色も素晴らしいですが、行程に大満足のK子でした。
同行してくれたY朗に感謝!
おわり

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2018/5/11-12 リベンジ佐渡島 アオネバ渓谷と金北山縦走

2018年5月 K子 昨年に続き2回目の佐渡島山行。
昨年は花の時期を逃してしまい、それがずっと心残りだった。
その後、山で出会う花好きの方々から「佐渡島の花は素晴らしい」と聞くたびにK子の期待はさらに膨らみ、どうしても最盛期の花がみたい。
年明け早々にドンデン山荘を予約した。

 

 

 

 

 

 

<今回の山行スケジュール>
5/10(木)池袋から夜行バス 翌朝、新潟港着
5/11(金)6時発フェリーで佐渡島両津港へ
ドンデンライナーバスでアオネバ登山口へ
アオネバ渓谷を登り 尻立山周遊 ドンデン山荘泊
5/12(土)金北山への縦走 白雲台から金北山ライナーバスで両津港へ
最終フェリーで新潟へ フェリー乗り場発夜行バスで翌朝新宿バスタ着

 

5/11
佐渡島両津港着。
明日の縦走路が見える。天気は良いが、山からの風が強い。

左矢印 金北山             右矢印 ドンデン

 

 

 

 

 

 

 

 

8:50発ドンデンライナーバスでアオネバ登山口へ。
9:30登りだす。登り出しは昨年と変わらないまぶしい緑に包まれる。
私のすぐ前を大阪から来たという7人組のおば様が進む。会話が面白い!

 

 

 

 

 

 

昨年との違いは10分もしないうちにニリンソウが花道を作り始めた。
ニリンソウがデカくて茎が長い。佐渡の花は本州と比べて花びらが大きいらしい。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「落合」過ぎたあたりからシラネアオイが咲き始める。
登山道はいつしかシラネアオイ街道に変わっていた。

神津島で出会った夫婦が言ってたとおり、登山道両脇に花が咲き乱れていた。
もううれしくてしょうがない! でもこれはプロローグに過ぎなかった。

 

11:50
ドンデン山荘へ続く車道に出る。

車道脇にキクザキイチゲや
ずっと見たかったあの花が顔を出す。

 

 

 

 

 

 

佐渡の花と言えば「オオミスミソウ」いわゆる雪割草がひっそりと咲いています。

 

 

 

 

 

 

時期が遅いのでオオミスミソウの花道とはいきませんでしたが、可憐で少女のような花を見つけるたびに、胸がキュンとなります。かわいい。
オオミスミソウは咲いていないと思っていたので、うれしくてたまりません!!

 

 

 

 

 

 

 

 

車道を20分ほど歩いてドンデン山荘に到着。

ドンデン山荘(ここまで車でもこれます。)

食堂で山菜そばを頼んだ。天ぷらの山菜は、今採ってきましたという感じで、香りが強く、人生で一番うまい山菜そばだった
「今日は満室なので、部屋はプラネタリウム室、女性7人グループと同室でお願いします。」と言われ、一瞬、肩見狭っ!て思ったが、部屋の隅に荷物を置き、尻立山への周遊に出発した。

 

明日の縦走路を臨む

 

尻立山への道は、すごい風で尻立山の頂上ではまともに立っていられない。
佐渡島はその位置のとおり、大陸からの風をもろに受けるので、風速20mぐらいは時折あるらしい。体感的にそんなイメージの風が吹いていた。

 

ドンデン池、避難小屋を臨む

 

 

 

 

 

 

 

大阪のおば様達はガイド付きでハイキング

 

 

 

時折雪が残る道を歩くが、その脇の雪が融けたところはずっとカタクリ畑になっていた。

 

 

 

 

 

 

 

かたくりとオオミスミソウ

 

 

 

 

 

 

 

カタクリの脇で、ひっそりと咲くオオミスミソウがかわいくてたまらない。

K子はその後、再度花が見たくて、アオネバ渓谷まで戻りニリンソウとシラネアオイの道を堪能し、16:30山荘に戻る。

 

 

 

 

部屋には、アオネバ渓谷で会った大阪のおば様7人組がいた。
このおば様達との出会いも忘れられない思い出となった。

焼き魚だけでお腹満腹!

丸くなって寝よう!!って K子も輪に加わる

7人組のおば様とプラネタリウム室で夕飯。
もう20年位いっしょに山や旅をしている年齢も様々なおば様たち。最高齢は87歳!
国内外問わず山の経験豊富でスイスは3回も行っているらしい。今夏スイス予定のK子は色々教えていただいた。

おば様たちは本当に仲が良く、寝る際に「丸くなって寝よう」「なんか修学旅行みたいじゃない!!」とはしゃいでいた。
この輪のなかにK子も身を置かせていただき、本当に楽しく有意義な時間だった。
好きな山を、気の置けない友と登り、互いに楽しむ。自分もこんな素敵な人生送りたいなとおば様たちを見ていて思った。

 

 

 

5/12 夜中、風の音がすさまじくあまり眠れなかった。

海と朝日

 

朝食は6時半。食堂で北海道から来たツア-といっしょだった。
下山してしまうおば様と別れ、K子は7時過ぎに出発。
アオネバ十字路を経て、稜線の歩き出しである「マトネ」を目指す。

 

 

少し傾斜が出てきたあたりから、カタクリロードが始まる。
この写真じゃいまいちわからないが、マトネまでの両脇には線路のようにカタクリがずっと咲いていた。♪カタクリ続くよどこまでも♫~

 

 

 

 

 

 

8:20マトネ着。この稜線も花の魅力に劣らず、とても素晴らしい縦走路だった。
大佐渡縦走は2015年?に「岳人」で特集が組まれてから知る人ぞ知る縦走路のようで、100名山でもないこの山に日本全国から登山者が集まっていた。

遠方の高い山が金北山

 

 

 

 

 

 

 

8:40石花登山口への分岐に到着。
ドンデン山荘の支配人から、「石花登山道のカレー清水を過ぎたあたりに、オオミスミソウの群生地があるよ」と言われ、計画外だがザックをデポして行ってみた。
20分も進むと、カレー清水に着いた。そこにはアマナが群生していた。

一面にオオミスミソウが咲いているのを期待したが違っていた。ただよ~く目を凝らすと意外と花が咲いていた。見つけるのも楽しい!
オオミスミソウは花びらの色は微妙に違っていて、個性があるのです。

薄いピンク

 

濃い目のピンク

 

清廉な純白

 

 

 

 

 

ブルーパープル?

 

 

 

 

 

 

ゆっくり花を観賞して、分岐に戻ったのは10時前。金北山目指し稜線を進む。

海が両脇に見渡せます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

縦走路を振り返る

 

 

 

 

 

 

11:30天狗の休場着(海を前に小一時間ほど休憩)

天狗の休場ではエチゴキジムシロが群生していた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

金北山に近くなって風景が一変した。
そして、頂上付近右横の雪の斜面には1本の雪道が作られているのが見えた。
この斜面を登るのは知っていたが、想像以上に直登。前のおじさんが滑っているのを見て少しびびる。K子は後ろの人に「一人づつ登りましょうね!」と伝え、トラロープを握り登り出したところ、後から誰かが登り出したようで、ロープが振られちょっと怖かった。一人づつって言ったのに!!

 

金北山頂上がもうすぐです。

 

 

 

 

 

 

 

13:30頃、頂上到着。
すっかり曇り空ですが、佐渡の平野?を見渡せた。

金北山山頂です。

レーダーが見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

金北山から白雲台まで約1時間半防衛省管理道路を通ります。事前に航空自衛隊佐渡分屯基地に通行届提出済み。

 

 

 

白雲台に着いたのは16時近くだった。
白雲台交流センターで「こしひかり越後ビール」を一気に飲み干し、16時半のバスで両津港に到着。
両津港からタクシーに乗って、町の銭湯「星乃湯」でひとっぷろ浴びてから、お寿司屋さんで 奮発した”地物魚10かん” をぺろっと食べ、フェリーで新潟港ヘ。
疲れていたのか、夜行バスでは「新宿に着きます」の声が発せられるまで熟睡した。

花との出会い、大阪のおば様との出会い、なんとも充実した佐渡山行だった。
来年もまた佐渡歩いちゃおうかな!!

計画に際し、花や道の様子等、丁寧に教えていただきましたドンデン山荘の支配人、佐渡トレッキング協議会の市橋様には感謝いたします。ありがとうございました。
ドンデン山荘 http://www.dondensansou.com/ 早めの予約が肝要です!
佐渡トレッキング協議会 http://www.sado-trekking.com/ 資料送ってもらえます

おわり

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2018/5/20 裏丹沢地図読み・ルーファイ勉強会

参加者:Y朗先生、Hさん、K子(レポート報告)
場 所:裏丹沢バリエーションルート

Y朗が企画した夏合宿への計画的なレベルアップの一環である「地図読み&ルーファイ勉強会」に参加しました。
K子、本当はバリエーションとか行きたくないが、実家に行くついでに!と浅はかな気持で参加した(ごめんなさい)。

 

 

 

 

 

 

 

<登り>地蔵尾根
破線道でテープ等の目印は豊富ながら、脆い足場や岩場なども多く、変化に富んだ準バリエーション。
<下り>絵瀬尾根
地図上に道の印のない完全バリエーションルート。踏み跡、テープ等の目印もほぼないに等しい。ルート上、地蔵尾根からの分岐地点、神ノ川からの取付は特に不明瞭。

 

7時40分
神ノ川ヒュッテゲート前出発。
この日何があるのか車がいっぱいで、ゲート近くに駐車できない。今まで数度ここから出発しているが、こんなの初めてだった。

 

 

 

まずは、広河原を目指す。約1時間林道を歩き、広河原入口到着。
そして地蔵尾根の取付きを見つけられるか!からルーファイが始まる。K子は一度、地蔵尾根を経験済みなので、Hさんが先頭に立つ。
Hさん、尾根への取付き見つけられず、そして経験済みのK子も見つけられず・・・。
K子は、いつもY朗が先導しているから進んでいけるんだと、後から付いて行ってるだけの自分を反省。気持ちを引き締めて、Y朗先生に教わる心構えに変わる。
今日は、適宜、止まっては地図で地形と進む方角を確認する。

地蔵尾根の取付きへはまず渡渉する。少し岩場を登り、本当の尾根まで急登が続く。
Y朗先生から”落”をしない歩き方を教わる。

 

 

 

 

 

 

 

 

本当の尾根からは、HさんとK子が交互に先頭を歩く。

地蔵尾根は点線道だけあって、踏み跡も目印テープもついており、迷うことは通常ならほぼないかと思う。
でも、急登で木の根や岩交じりの道は歩きにくい。

 

 

 

 

時折、急斜面やヤセ尾根にはロープがつけられている。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

途中、下りの絵瀬尾根へ入ってく場所が見つけられるかテストがあった。
K子なかなか見つけられず、結局、Y朗先生が教えてくれる。
こういう帰りの分岐があるような場合、行きの段階で入口の目安を付けたほうが、場所を逃しにくいとアドバイスを受ける。

9時40分 地蔵平到着。
天気もよく、蛭ヶ岳まではあと1時間半程度だが、今日は目的が頂上ではないので昼食後、ここから折り返す。

登ってきた道なのに、すごく急に感じる。
Y朗先生が「下りは登りと違って、目線と地面が離れるから急に感じられるんだ」と当たり前のこと言われたが、もう先生の言うことはなんでも感心してしまう。

 

 

 

Hさん先頭。ここが今日の核心かも。

絵瀬尾根の入り口から、尾根の歩き出しを見つけようとするが、先にある尾根っぽく見える崖まで行き過ぎてしまう。

 

 

 

 


Y朗先生から正しい道を教わる。先生から地図をよく見ること。そして、地図から進む方向がどの方向かを判断する(この場合は真西)こと。
俯瞰して場所をとらえ進む道を見つけることが重要であると教わる。

 

 

登り下りともに、ほぼ樹林であったが、少し山が見渡せた。

 

 

 

 

蛭ヶ岳も見渡せた。

 

 

 

K子先頭。この後、尾根が広くなったあたりで、道を外れる。少し右に来てしまたようで先に尾根がなくなる。そして、修正したはずの道では、こんどは左に行き過ぎたようで、岩のもろいガレ道になってしまう。
K子、少し前からなんとなくおかしいなと思っていたところ、Y朗先生、Hさんから間違ってないかなと確認が入る。
Y朗先生もHさんも間違いに気づかせようと、しばし指摘しなかったようだ。

自分でもなんとなく違うかもと思った瞬間に、軌道修正(地図確認)すればよかったと反省。
さらには、間違える前に、間違えそうなところは、地図をこまめに確認することの重要性を気付かされる。

 

 

 

 

尾根から沢に降りていく道もわかりずらかった。

 

 

 

 

渡渉点を探す。

 

 

 

Y朗先生、Hさんは飛び石をうまく利用して渡渉したが、バランス感覚のないK子は飛ぶ勇気がなかったので、靴脱いで水の中を歩く。
気持ちよいが、つめた~い。

 

 

 

河原で少し休憩をして。最後、林道まで標高差にして2、30メートルくらいを登ります。そして、神ノ川ヒュッテ前に着いたのは16時半。

 

 

 

 

今回の勉強会は、リアルに地図読みルーファイを体験できた。正しいと思い進んだはずの道が間違えていたりと、バリエーションルートを自らルーファイして進む力がないことも痛感した。
そして、力がないながらも、ルーファイしながら進む道も楽しいかも!と思えるよい体験となりました。

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

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2018/5/26 阿弥陀岳(南稜、中央稜)

参加者:Y朗、K子(レポート)
日帰りで阿弥陀岳南稜を登り、中央稜で下山。K子は同行程2回目。
6月の天狗尾根山行に不安を覚えるK子(正直、あまり行きたくない)。
体力、岩場(特に嫌いなトラバース道)に対応可能か見極めのため行ってきました。

 

 

 

 

 

4時半、まだうす暗いなか、舟山十字路出発。
先週の裏丹沢に比べて、道は歩きやすく、約2時間で立場岳到着。

立場岳を越したあたりの風景。八ヶ岳らしい。
今日の天気は少し霞がかかったような天気。

 

 

 

 

青ナギからの阿弥陀岳。

 

 

 

無名峰で2回目の休憩後、先週のルーファイの復習もかねて、K子が先頭を任される。
道迷いすることはないが、いかに歩きやすい道を進むかという課題。

P1を過ぎて。

 

 

 

 

 

P2付近

 

 

 

 

 

P3に近づいてきた。ここから見る山の感じ好き!

 

 

 

 

 

P3手前のトラバース付近。
正直、ここは道幅広く、トラバースの練習にはならない。

 

 

 

 

 

この後のP3巻き道のトラバースが草付き小石混じりの下りで怖かった。へっぴり腰。

 

 

 

 

 

 

ルンゼを登る。雪・氷はない。今年の3月に事故があった場所だ。
前回は、ここで何もかもが怖くてロープを出してもらったが、今回はロープなしで登る。
Y朗からは、雪解け後は剥がれそうな石もあるから、一手、一足一足確実に選び、進むことが肝要だと教わる。

 

 

 

 

 

そんなに怖くないけど、でもやっぱり怖い。慎重に登りきる。

 

 

 

 

 

P3を過ぎて。ホットしてのピース✌

 

 

 

 

 

P4手前。P4には少しトラバースがあります。

 

 

 

 

 

このトラバースも大丈夫!K子は下りトラバースが苦手のようです。

 

 

 

 

 

最後のひと登り。頂上はすぐです。

 

 

 

 

 

 

 

8時40分、頂上到着。
登ってきた道を背景に、珍しく、ツーショットの写真が取れました。

 

まだ時間が早いから、南稜を来た1組と私達ぐらいがお昼休憩です。
1時間程休んでしまいました。

 

 

 

 

やや霞んでいるが、赤岳はもちろん、八ヶ岳全域、富士山、南、中央、御岳、乗鞍、北アと360度の眺望を満喫しました。遠くの山はまだまだ雪が残っていました。

 

 

 

 

 

 

 

 

中央稜から下山します。

 

 

中央稜は一般ルートに比べれば少し足場は悪く、急かな。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

基本尾根を下るのですが、途中1ヶ所外れる地点があります。

 

 

 

 

この先に崖下のトラバース道を通りますが、そこにはクモイコザクラが所々咲いていた。

 

 

 

 

 

 

平和な苔ロードになる。K子ルーファイすべく先頭。でも、時々間違える。

 

 

 

 

 

この後、次々にいろんな花が現われた。カタバミやシロバナヘビイチゴが花道を作ってくれた。K子ルーファイは心もとないが、花だけは見つけるのが早い。
沢に降りていく手前あたりにホテイランを見つけた。
初めて見た。まさか出会えるとは思わず、感激! うれし~。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

舟山十字路に戻ってきたのは13時前。
本来、2時間ぐらいで降りれる道なのに花に夢中で余計に1時間ほどかかってしまった。

やっぱり花が好き!!
天狗尾根も花がいっぱい咲いてるとY朗オススメのルート。その言葉に弱い。
今日はそこそこ歩けたし、花が咲いてるなら行ってもいいかなと思ってしまったK子でした。

おわり

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

南稜は核心のP3ルンゼに既に雪や氷が無かったため、ロープでの確保はせずに登りました。岩稜帯全体として登攀の難しさはなく、むしろザレ場などをスリップしないように歩く方が注意が必要でした。
下りの中央稜もやや急な下りはあるものの、足元を注意して歩けば特に問題はありません。
両ルートともルート上に残雪は皆無でした。

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2018/3/17-18 八ヶ岳中山尾根

参加者:I、Y

昨年の石尊稜からのステップアップとして中級者むけの中山尾根へ。厳冬期に登攀をするほどの根性はないので寒さの緩む3月に日程を組む。

1日目は赤岳鉱泉までなのでのんびり美濃戸口を10:00スタート。美濃戸まではほとんど雪がなく、2駆でもチェーンがあれば入れたかも。美濃戸からはアイスバーンと化した林道が続く。

北沢の林道 午前中はカチンカチン

重いザックを担ぎ3時間かけて赤岳鉱泉に。無風快晴で八ヶ岳ブルーが広がる。

3月でもアイスキャンディーは健在

テントを広げ、さっそくビールにありつく。しかし、アイスキャンディーに取り付いている人がうらやましくてしょうがない。しかも、小屋の夕食はステーキ!テントじゃなくアイスアックスを担いで小屋泊まりにすればよかったと深く後悔する。
酔い覚ましに散歩がてら取り付き手前まで偵察をして今日の行動は終了。食当Yさん渾身のかつ丼を夕食にいただき20:00就寝。シェラフカバーをしていないにもかかわらず全く寒くない。

3:30起床、5時過ぎに出発、6時過ぎに取り付き。先行は2パーティ。風が出てきており、バラクラバを着ける。6:30に準備してスタート。

1P:Iリード。前のパーティは正面から取り付いたが、安全策で右のルンゼから。スタート核心で、最初に体を持ち上げられれば後は簡単。正面はスタートがあまり難しそうではないので正面からルンゼに回ったほうが良かったかも。

下部岩壁

2P:定番の左からの草付き。急斜面の草付きそのものは凍っていて、その上に雪が少しのっている感じでピッケルを打ちこんでもしっかり効いている気がしない。フォローながら自分的には勇気が問われるルートの核心。

3P:2Pの次は雪稜が続くが、上部は斜面が急なのでスタカットで。2Pに続きYさんリード。

4P:Iリード。上部岩壁の下部が核心ピッチとされているが岩なのであまり不安なく登る。ルンゼからの乗越は左向きのバックアンドフット気味に。ハングを乗り越したところでピッチを切る。

上部岩壁

5P:草付きの雪稜。

6P:角度のない雪稜から後半は急な雪壁へ。雪の付きが少なく、怖い。自分的には核心ピッチの2つ目。ルーファイをミスったかと思い、下降しようとしたりして時間をかけてしまった。

7P:Yさんリード。ピナクル直登を試みるが支点が取れずあきらめ、左から回り込む。

8P:バンドトラバースだが切れ落ちているので慎重にスタカット。岩陰で風を避け、ロープを外す。時間は12:00に。

赤岳・中の岳・阿弥陀岳

地蔵尾根を下降し、行者小屋経由で赤岳鉱泉へ。登攀中は風に吹かれブルブルしていたが降りてくると暑いくらい。テントを撤収して北沢を下るが1日で雪がずいぶん無くなっている。

反省点・感想
ガイドブックでは3~4時間だが5時間半もかかり、一つ一つの行動が遅い。後続パーティを待たせてしまったこともあり、今後難しいルートに挑戦することも考えれば1手1手のスピードアップが必要だと痛感。
それはさておき、天候的にも恵まれステップアップの山行を無事にできたことはうれしい。来年も小同心か阿弥陀岳北西稜か中級グレードを3月の八ヶ岳で狙いたい。

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2018年山スキー 悪天の鉄山・迷い沢 & 好天の神楽ヶ峰ツアーコース

2017年12月に 本格的に山スキーデビューしたK子であったが、2月末からの2週間に、超悪天と超好天の山スキーを体験した。その記録と山について改めて思ったことを報告したいと思います。意見は様々かと思いますが、あくまでも主観です。

 

 

 

 

 

 

 

 

話前後しますが、
3月3日から4日でOACメンバーで山スキーに行くことになった。
しかし、K子は先週の山スキーで足を痛めたので、Y朗と二人別行動。
神楽ヶ峰のツアーコースに行ってきた。

天気は無風、快晴。
(先週とはえらい違い!)
かぐらスキー場第5リフトは長蛇の列。
(K子はこんな人がいっぱいなら、誰もいない先週のほうがよかったな~と冗談交じりにつぶやく)

 

 

 

歩き出すと、人の多さは全く気にならない。天気もよくて気持ちいい!

 

 

 

 

 

 

 

 

中尾根の頭手前、苗場山が見えます

 

 

 

 

 

 

 

 

 

中尾根の頭を過ぎると、人はめっきり少なくなった。

既に足が痛いので、三角をトラバース中

 

 

 

 

 

 

 

 

11:30霧ノ塔に到着。シールを剥がし、いよいよ滑り出します。

意外に雪質がよくて、例えると、きめの細かい少し弾力のあるスポンジケーキの上を浮いているかのように滑る。この感触何なんだろう心地よい!  ひゃ~滑りたのし~!!

これから進む道を望む。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

Y朗はしきりに、これが山スキーの楽しさだよと何度も私に言っていた。
確かに楽しくてしょうがない。

 

二人のシュプールです。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

平和な時がただただ流れていた。
先週の山とは全く違っていた。

 

 

 

一方、一週前の2月24日から25日は、福島でOACの山スキーだった。
メンバーは沼尻温泉を起点にこの山域の山スキーの経験豊富なHさん、ベテランOさん、Y朗そして、ブーツを調整中のK子の4人。
24日は、箕輪スキー場リフト上部から鉄山避難小屋を経由し、鉄山往復して、迷い沢を降りてくるという計画。

箕輪スキー場、リフトに乗る前の様子

あれ~、いつの間にか空が見えない 以後の写真はない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

鉄山避難小屋を前に急激に悪天に変わった。
山に入る前から気象には注意を払っていたが、予想以上に早く悪天がやってきた。
ホワイトアウトかつ風雪がひどく、GPSを見てそこにあるはずの避難小屋が見えない。
K子にとって人生で味わったことのない真っ白、あるいは色のない世界と表現したほうがよいのか。ホワイトアウトの怖さを知る。

他のパーティーの後につき、11:30頃小屋に到着。小屋内は平和で、少し息を整えて、下山すべく外に出た。
箕輪スキー場に戻ることも考えられたが、迷い沢に下りるコースをとる。
下山ポイントに車を止めてることもあるが、ホワイトアウトの状況で箕輪の平原を進むリスク。前週にHさんが迷い沢に偵察に来てること。また、樹林は遠くない、そこまで行けば風が弱まるという公算だった。
K子は、自分のことで精一杯で付いて行くだけだった。ただ、下山ポイントは国道まで、行程は短い。北アルプスの高峰の気象条件ではないから、私が降りられない事態にならない限り、このパーティーは大丈夫と神経を集中した。
本音は怖かった。

視界は2メートル先の人がうっすら見える程度、向い風に押されて進まない。
K子はY朗の後、そしてHさん、Oさんが私をフォローするべく続く。
先が見えないこともあり、道を外した。Y朗とK子は2メートルぐらいの崖下に滑り落ちてしまった。K子にとってその壁が最大の難所。
板を外して壁をツボ足で上がろうにも刺さらない。刺さったかと思ったら、今度は雪が崩れ上がれない。まさに蟻地獄。
この時、このまま上に行けないと私どうなるんだろうと少し気力を失う。気力が奪われた瞬間に遭難するってこういうこと?とぼんやり思った。
そんな私を見兼ねたY朗は私の板を持ち、崖を往復。それでなんとか這い上がれた。

相当待たせたのにHさん、Oさんは明るく迎えてくれた。離れないから安心して下さい。と言われホッとした。こういう時は離れない、見失わないように歩くのが重要だと教えらえた。

更に難所は続く。
樹林まで来たが、風は止む気配なし。もみの木?のモンスターが行く手を邪魔する。
今度はK子、木の回りの溝地獄にはまる。
視界が悪いのか、ゴーグルが曇ってしまったのか、自分が進む先が平地か、溝かわからない。何度も木の回りの溝に落ちた。そして転び、立ち上がれない。Hさん、Oさんに何度も助けられた。
あ~しんどい。でもヘコタレてはいられない。進まないと!
帰ったら絶対ビールたらふく飲んでやると思った!

Y朗はGPSを片手に持ち、ゴーグルを外し、少し進んでは、確認するを繰り返す。必要に応じベテラン3人で調整しあう。
視界なしの場合には、この小刻みなルーファイが重要であること実感する。
それにしても我が夫は本当に頼もしい。心から信頼できる。
惚れ直した?って今ならこんな冗談も言えるが、当時、K子全く余裕なし。

なんとか風も弱まり、前方5メートル程が見渡せる場所迄たどり着いた。もう大丈夫。
安堵した。
そこからは頑張ったご褒美なのか、新雪のツリーランを楽しんだ。はしゃぎ過ぎたのか、下山口近くで、Hさん、Oさん、K子三人とも新雪の山に突っ込んでしまった。K子はこれでふくらはぎを負傷した。でも、最後の最後で良かった。途中で負傷してたら・・。
初心者の私をフォローしてくれたOさん、Hさん、Y朗には心から感謝したい。

この行程中におけるK子の反省点と山について思ったことです。長くてすみません。
・今回の山行は完全に連れってってもらうという姿勢で、事前に地図はちらっと見ただけ、地形を頭に入れていなかった。地形が入っていたら、もう少し気持ちに余裕があったのかもしれない。付いていっただけの自分を反省している。

・雪山慣れしていない、山スキーも初心者の私が怪我等で進めなくなったら、みんなが降りられない事態が発生する。それは避けなければと気力の維持に努めたが、崖から脱出できないとき、気力の消失を感じた。雪山で遭難する場合には、この気力の維持が生死を分けるのではないかと思った。
そして、気力の維持のためには、山の知識、体力、経験などに裏付けられた確たる自信も持たないといけないと思った。
そういう意味で、スキーも滑れない技量で、山に入るのはやめたほうがいいと思う。あるいはその他の要素は確たる自信を持てるレベルが必要と感じた。

・そうは言っても、初めから完璧な人などいない。パーティーが弱い人をいかにフォローして、経験を積ませるのかも重要であると思った。その点で今回の山行は、ベテラン3人は行程中、K子をフォローし、諸所でご教示をしてくださった。こういうのが山岳会で共に山に行く意義ではないかと思った。

・そして、今、振り返ると、この貴重な体験が恋しいくらいかもしれない。
意見には賛否両論あると思うが、好天にだけ山を登るのも、安心とキレイな景色に「今日は楽しかった~!」という感想になるかもしれないが、この経験をしてそんな山行で本当に山を登っていることになっているのかということが頭にひっかかった。
先週の神楽ヶ峰は山スキーには最高のコンデションだった。滑りは本当に楽しかったが、でもなんとなく物足りなさも感じた。
もちろん、安全が第一、わざわざ悪天やレベル過多の山に登る必要など全くない。
ただ、山とは本来、読めない・手ごわいところが面白いのではないか、それが山ではないかと思った。そこに対峙することが山登りの醍醐味かと。
これも結果無事に帰ってきたから言える意見ですがね。
今回の山行は、最近、なんとな~く山を登っていた自分には、とても刺激になる貴重な体験となりました。
まあ、自分にとって、楽しいと思える山に登りましょう!!

以上 記録はK子でした。

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2018/2/3 阿弥陀岳北稜

メンバー:I、Y

西穂を3人で計画するも、一人は体調不良。日本海側を低気圧が通過するので天気予報もいまいちな感じ。どうしたものかと思っていたら、太平洋側は割とよさそうなので八ヶ岳へ。3月の中山尾根への足慣らしを兼て初級バリエーションの阿弥陀岳北稜を日帰りで。

幕営装備を持たないのでアプローチの南沢はペースを早められるかと思っていたが、寝不足ぎみでコースタイム通り。10:00に行者小屋着、装備を身に着け、出発は想定より1時間遅れの10:30。12:00に抜けられなければ折り返しを前提にしていたので、敗退も視野に入れ、行けるところまで。

前日に30㎝ほどの降雪があるものの文三郎尾根との分岐からトレースはしっかりついている。急登にあえぎながら歩を進めるが、クラストした雪面に新雪がのり、ピッケルもアイゼンも効いている感じがしない。

北稜へ続くトレース

行者小屋から見上げると赤岳の稜線は雪煙が上がっていたが、登るにしたがって風は止み、これ以上ない天気に。

赤岳

ジャンクションピーク手前あたりから他のガイドパーティと前後しながら進む。

ジャンクションピーク 後ろは横岳の稜線

第一岩峰に着いたのは12:00。敗退するか迷ったが、せっかくの好条件を無駄にするのも、もったいないということで取りつくことに。準備もあるのでガイドパーティーに先を譲り、少し待ってから取り付く。出だしが考えさせられるが、それ以外はそれほどでもといった感じ。

ナイフリッジ

ナイフリッジを渡ると山頂はすぐそこ。14:00にピーク。
下山は中岳沢のルートは使えず、他のパーティに倣い往路下降。岩峰脇の下降路を懸垂で降りるが、ロープをザックにしまうときに、ピッケルにロープが引っ掛かったのを外そうとしたはずみでザックが沢筋に流れ落ちる。視界から消えるザックには車のカギが…。遭難の2文字が頭をよぎる。
ダメもとで稜線沿いに下降すると50mほど下の沢筋で木に引っ掛かっているザックを見つけ、内心狂喜する。ロープを付けてラッセルで取りに行き、体力と時間を費やしながらも、これもバリエーションと自分に言い聞かす。ザックの口が開いていたためギア数点、菓子パン1個がなくなるが、車のカギと財布が戻ってきただけ運が良かった。

明るいうちにできるだけ降りようと、南沢を飛ばして歩く。日がのびたおかげもあり、美濃戸まではヘッデンなしで。

美濃戸手前で美しい日没

阿弥陀岳北稜そのものはコンパクトにまとまっていて、日帰りでなければバリエーション初心者でもお手軽で楽しい。
なお、ザックを雪面に置くときには、ピッケルなどでビレイを取ることをお勧めします。

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2017/12/23-24 甲斐駒ケ岳(黒戸尾根)

メンバー:I村、S崎、S木

雪山の足慣らしで甲斐駒ケ岳へ。ただ、12月になってから太平洋側は降水量はゼロに近い。案の定、尾白川渓谷の登山口から落ち葉のラッセルが続く。

落ち葉のラッセル

刃渡りのあたりから雪がついているが、5合目小屋まではアイゼンを付けずにそのまま歩を進める。

刃渡りあたりから雪

5合目小屋跡から梯子と鎖場が連続する。昔来た時より整備されているので怖くない。

鎖場

2時半ごろ七丈小屋に着く。意外なことにテン場は一番乗り。テントを張ったらビールを飲むだけのオッサン3人組。夕飯は親子丼で。

翌朝、天気が気がかりだったが、薄曇りで悪くない。しかも日本海側に低気圧が進んでいるため暖気が入って寒くない。

朝日

味噌ラーメンで朝食をとって、6時過ぎから歩き始める。テン場から息の上がる急登が続く。ただ、雪はしまっていて、歩きづらいという感じはない。

雪の急登

ちょっとした鎖場なんかを抜けて9時にはピークに。360°の展望を楽しむ。

北岳をバックに

鳳凰三山と富士山

テントを畳んでから長い下山、しかも雪のない道を固い冬靴で延々と歩くのが辛い。

雪が少なく、天候も良すぎ、冬山のトレーニングにはちょっと物足りない気もしたが、楽しんでもらえたようで良かった。

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2017/9/24 谷川岳ハイキング

2017/9/24 K子、谷川岳にハイキングに行ってきました。
山頂の紅葉が綺麗だったので、取り急ぎ簡単に報告します!

 

 

 

 

 

 

 

 

この週末、旦那様らパーティーが谷川岳の幽ノ沢に行くので、週末の予定がキャンセルになってしまったK子は急遽同行させてもらい、一人谷川岳に登ることにした。

9/23(土)
幽ノ沢に行くSさん、Yさんを車で拾って、土合駅に向かう。
車中ではSさんのモンブラン登頂のお話、とくに高度障害で目が見えなくなってしまった話を聞いて、そういう貴重な体験こそ山行レポートで報告してほしいと、なんならK子代わりに書きたいくらいと思った!
22時、土合駅に到着。車は10台程止まっていて、駅には数名が寝床を構えていた。
駅の中は明るく、蛾もいっぱいで、アイマスクつけて寝るもK子全く眠れなかった。

9/24(日)
3時に起床。幽ノ沢組が出発するのに合わせて起きて、車でロープウェイの駐車場に移動する。3人を見送った後、K子再び寝るが全く眠れず。
6時出発、西黒尾根を登る。

登り出して15分しないうちにしんどくて、戻ってロープウェイで行こうかと考えたりもしたが、人がどんどんやってきて、勢いに押され、樹林帯を抜ける所までいつしか進んでいた。ここからは鎖場が何個か続くが、山慣れしていない人が多いのか、少し渋滞気味。でも徐々にそれぞれのペースとなり、適度な距離感で登っていける。

今日は、秋晴れに風がとっても爽やかで本当に気持ちがよい(でも、足は重い・・。)

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

振り返えると、朝日岳も、すっきりとした姿を見せていた。

 

 

 

 

 

 

 

トマの耳、オキの耳が見えます。
登山口から標高差約1300m、しんどかったですが、なんとか到着!!

 

 

 

 

 

 

耳は混んでそうなので、トマの耳手前で、早めのお昼を食べる。
トマの耳だけ行ってみるかと少し進んだら新潟側の紅葉が目に飛び込んでくる。
あれ紅葉してる!!??
旦那様に「まだ紅葉は早い中途半端な時期だよ!」と言われていたので、想定外の紅葉に少し感動を覚える。
そしてオキの耳がこんな三角形だったんだ~と石鎚山に似てる~と思ったりしました。 谷川岳には何回か来てるので、オキの耳には行きませんでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

K子は紅葉を堪能しつつも、気になることがありました。
実は、朝から、谷川岳周辺はヘリコプターが低空を旋回していて、事故が発生したのだと思っていました。一ノ倉あたりを飛んでたから、幽ノ沢ではないだろうと思いつつも、旦那らパーティーに何かあったのではないかと少し心配になっていました。
そして、ロープウェイで紅葉を楽しみ「ここは天国みた~い」と言ってるハイカーもいれば、一方、東側は死をも間近に感じさせる山なんだなとか考えたりしていました。

K子は帰りも西黒尾根を下りましたが、下りもしんどい(後で観光協会の人に聞いたら、西黒尾根を下山に使う人は少ないとのことでした。確かに下りは人が少なかった)。
そして14時半下山。

下山して、速攻、登山指導センターの方に「ヘリ飛んでましたが事故あったのですか?」と聞いたら、「午前は一ノ倉、今は湯檜曽川辺りを探してるみたいです」と言われ、不謹慎ですが少しほっとしました。
それから、みんないつ帰って来るかなと1時間くらい、センターの方や観光協会の方と話しながら待っていましたが、今日は幽ノ沢には6組入っていると聞いて、こりゃヘッテン下山かなあと思い、車に戻って寝て待つことにしました。

 

17時頃、旦那ら3人(うち一人は少しヘロヘロ)が戻ってきました。
幽ノ沢には一番手で入れて、満喫!!したようでした。
幽ノ沢のレポート(どっちかと言うとそれのほうが重要性が高いですが)はないのですが、写真載せておきます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

ちなみに、幽ノ沢での感想は
「笹の斜面では沢靴は役立たない!」とのことでした。これは冗談で、詳しくはYさんが例会で報告するとのことです。

 

 

正直、暇つぶし程度に登った谷川岳でしたが、思いがけず紅葉を見れてよかったです。
何のトピックスもないレポートですが、取り急ぎ紅葉が綺麗だったことを報告させていただきました。
おわり

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2017/8/4-6  花の縦走路 白馬岳~朝日岳

2017/8/4ー6
K子の2017年花の山旅の締めくくりに、北アルプス朝日岳に行ってきました。
花がすんばらしかった~。縦走路がおもしろかった~。
礼文は花そのものを楽しむ旅でしたが、朝日岳の縦走は花を鑑賞しながら、本格的な山岳縦走を楽しめた大満足の山行となりました。

雪倉岳登りからの白馬岳方面

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8/3(木) 蓮華温泉駐車場にて車中泊。2時到着時点でほぼ満車。木曜なのに~
8/4(金)5時半出発。 白馬大池から白馬岳へ1時頃着。頂上宿舎テン場泊。
8/5(土)4時半出発。 三国境から雪倉岳。
水平じゃない「水平道」通って、1時に朝日小屋着。テン場泊。
8/6(日)4時50分出発。 朝日小屋から朝日岳へ。
下山しますが、最後に標高差300m登って、蓮華温泉12時半着。

参加者;K子(リーダー&レポート)、Y朗(花の名前を教えてくれる係)

 

8/4 8時40分頃 白馬大池着。着いたとたんに花畑が広がる。
今年は雪が多く、雪解けが遅いからか、春の花~初秋の花がいっぺんに楽しめた山行となりました。

チングルマ、コザクラ、イワカガミ、ハクサンイチゲの花畑

 

これからの3日間、チングルマとコザクラは雪渓脇にいっぱいでてきます。大好きな花なので全く飽きない。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

大池から白馬岳への道は、NHKドラマ「坂の上の雲」のエンディング映像で使われた稜線。
阿部寛とモっくんを思い浮かべながら歩きます(決して二人が歩いてた映像ではないですが)。

 

 

 

小蓮華岳へやってきました。

小蓮華岳からほぼ平らな楽ちん道!

 

 

 

 

 

 

 

台風の影響か太平洋側はどうしても雲がかかります。

 

 

 

 

 

 

 

小蓮華方面を振り返り

 

 

 

 

 

 

 

 

花に勇気づけられ登っていく。

 

 

 

白馬岳の頂上が見えてきました。

 

 

 

 

 

 

 

 

荷物軽量化のため白馬山荘でお昼をとる。Y朗はカレー、K子は珍しく食欲がなくケーキセットで済ます。K子ちょっと体調がいまいちで・・。

頂上付近にまだ咲いてるコマクサがありました

 

 

 

 

 

 

 

 

 

頂上宿舎の雪渓脇にウルップソウの群生地がありました。
8月にウルップソウを楽しめるなんて!! 雪解けが遅かったからですね。

 

 

 

 

 

 

 

 

頂上宿舎のテン場は、天狗山荘が営業していないので混み混みと思いきや、あまり混んでおらず、ちょっと拍子抜け。そういえば、昨年、白馬登った時より登山者も少なかった気がする。台風の影響か、あるいはやはり登山人口が減少してるせいなのか・・・?

テントの花も咲いている!!

テン場の回りの斜面はお花畑になっていた。

テン場は酒に酔っていつまでもしゃべっている迷惑な登山者もいなくて、K子耳栓もせずに、ぐっすり眠ることが出来た。

 

 

 

 

8/5(土)4時半出発。K子元気になり、やる気満々!!

ガスがはれていく。
今日は天気が良い。穂高から立山、そして大好きな剱がはっきりと見える。

 

 

 

 

時間を合わせたわけではないがご来光を拝む。
白馬は3回目ですが、初めてガスのかからない山頂でのご来光が見れました。
白馬らしいシルエットです。

白馬山頂を仰ぎ見る

 

 

 

 

 

 

 

 

今日は、白馬岳頂上を通り、三国境まで戻ります。ちなみに三国とは、長野県(信濃)、新潟県(越後)、富山県(越中)です。

 

 

 

 

 

 

そして、花も太陽の光をいっぱい浴びてきれいです。はあ~しあわせ~!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

今から歩く縦走路が見えてきた。
左の小山は鉢ケ岳、ここは頂上は行かずにトラバースします。
右側が雪倉岳、その奥の真ん中の山が朝日岳です。Y朗とK子共に未踏の道です。

朝日岳は昨年、K子が白馬岳に登り、単独行の女性二人から花がすごいし、とてもよい道だと教えてもらい、いつか行ってみたいと思っていた縦走路だった。

 

三国境からガレ場を下っていきます。憧れの縦走路に足を踏み入れます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

トラバースする鉢ケ岳   こう見ると立派!

 

 

 

 

 

 

 

 

緑と雪渓と空のコントラストがきれいでした。

 

 

 

 

 

 

 

 

雪渓を何個も横切ります。アイゼンはいりません。

 

 

 

 

 

 

 

雪渓脇にはハクサンコザクラが

 

 

 

 

 

 

 

 

 

全く問題なく登るY朗

 

ちょっとびびりつつ登るK子

 

 

 

 

 

高山植物で2番目に好きなチングルマ 一番はリシリヒナゲシ!

 

 

 

 

 

 

 

 

ふぁ~ 万歳したくなる開放感です!

 

 

雪渓を登り切ると、雪倉岳避難小屋のある鞍部の平原にでました。
この縦走路、予想しえない風景が現われておもしろい。

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、本当に花が多い!! タカネコウリンカという珍しい花も咲いていました。

鉢ケ岳へ行く道に咲くクルマユリ

 

 

「タカネコウリンカ」黒紫色の総苞の中にオレンジの花がおしゃれ!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

雪倉岳避難小屋でトイレを借りました。小屋番さんが掃除をしていて、トイレも小屋の中にありとてもきれいでした。ここに泊りたくなる気持ちもわかりました。でも、朝日小屋のホームページでも「あくまでも緊急時の使用を!」という注意喚起がなされておりました。

いよいよ雪倉岳へ約1時間の登りです。

暑い~、登りしんどい~ ここも花がすごいのよ。

暑いな~と思っていたら、時折、ガスに覆われ、涼しくなるので、こういう時はガスるのもありがたい。

 

 

 

 

 

頂上の肩まで上がってきました。大好きな剱が見えます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

到着後すぐにガスってしまった。

 

 

 

 

 

 

 

雪倉岳の頂上からはガレ場の道を約400m下り、お花畑をトラバースしてまた100mほど小石まじりの道を下るのですが、下りが長い長い。Y朗も珍しく疲れたみたいで、「逆ルートでこの道登るの嫌だな~。」と言っていました。
この道はガスっていたら迷いそうですが、要所要所赤ペンキで印がつけられていて、歩きやすいです。整備してくれる人がいるから、山に来れるし、お花も見れるし、本当にありいがたいなあと感じながら下っていました。

とにかく下る。

マツムシソウ 秋の花も顔を出します。

ナデシコ

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、トラバース道はまた植生が変わります。ここはお花畑が広がっています。

オタカラコウ

 

 

 

 

 

 

 

水場に近づいてきました。
山の深部に来ると、山と一体となるというか、そんな気持ちにさせられる。
特にこの道は歩く人が少ないからか、山との一体感をいっそう感じることができた。

 

 

 

 

 

 

 

 

水場からは1時間ほど緩く登っていきます。この道は始め樹林帯と思いきや、岩場が出てきたり、いきなり湿原が現われたりして、飽きさせません。
少しルートバンっぽいなと思いました。トラバース道を行くという点からだけですが。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、K子が一番テンションが上がったのが「小桜ケ原」です。
その名のとおり、ハクサンコザクラやチングルマが群生しているのです。

 

 

 

 

 

 

 

 

写真とるK子  なかなか前に進まず・・。

Y朗も写真をとる。

 

 

 

 

 

 

 

そして、いよいよ、朝日岳頂上への道と「水平道」への分岐にやってきました。
迷わず水平道を選択! でも、水平道とは名ばかりで・・・。
水平道は雪がようやく融け、開通したてなので雪渓を何個も通過しました。雪渓から流れる頭がキーンとするほどの冷たい水を飲むと、疲れている体が元気を取り戻します!!
あらかじめY朗から「水平道とは言っても、水平じゃないいからね」とは言われていたものの、想像以上に登り下りがあり、行程後半に来てのアップダウンは心身ともにしんどいです。
K子はこんなにアップダウンあるなら、朝日岳に直登したほうが楽だったのではないかと思ったくらいでした。後に小屋でお話しした健脚のご夫婦も同じこと言ってました。

 

 

水平道でもコザクラがいっぱい道脇に咲いていた。

 

 

 

 

 

コザクラがほんとにかわいくて・・

雪解け後間もないからか、道の脇にはハクサンコザクラがずっと咲いています。キヌガサソウや水芭蕉、クレソン、サンカヨウ等本当に色んな花が顔を見せました。

 

 

 

 

 

やっとこさ、小屋近くになって、本当に水平道っぽい道となる。

 

 

 

 

 

 

朝日小屋が見えてきました

 

 

 

テン場の様子。外トイレペーパーなしよ!(これ重要情報!)

 

 

朝日小屋は、玄人好みの落ち着いた小屋でした。テン泊でも食事の提供をしてくれて、おいしくて有名。テントの3割くらいは小屋で夕食をとっていました。うちは、Y朗シェフの作るK子大好き「マッサマンカレー」とキリンの一番搾り。昨日は体調悪くビールを飲めなかったのでビール旨い!!
K子は「なんて幸せなんだろう」ささやかながら贅沢な時をかみしめました。

小屋の回りはお花畑です。すんごくよい所です!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

夕食後、仙台から来ていたご夫婦と朝日岳方面遭対協の方と少しお話した。
仙台夫婦は仕事はリタイヤされて悠々自適生活という登山歴50年以上のベテランで、今日は大池からうちらとほぼ同時刻に到着しているかなりの健脚。明日以降は栂海新道を下るとのこと。この小屋に泊まる登山者の半数以上の目的は、栂海新道を下るという人が多く、皆、健脚で山慣れしてる人が多い。そういう点で浮足立った登山者とかいない、あっそういや1名酔っ払いがいたが・・就寝時間には静かになっていた。
小屋の雰囲気が落ち着いていて、K子はこの小屋、そしてこの朝日小屋までの行程にとても心地よさを感じていた。ただ、それだけではなかったようだ。
遭対協の方の話を聞いていると、この山をすごく大事に思っていることが感じられた。道標も細かく付けて、木道も適宜付け替えているとのこと。また、水平道のことも「最初と最後の標高が同じという意味では水平なんだよ~。」と笑いながら、本当の水平道を目指すべく、今、道を作っているとのこと。
K子は、こういう人の思いがあるから、自分はこんなにも素晴らしいお花を楽しむことが出来ているんだとあらためて、感謝の気持ちでいっぱいになった。

こういう記録のようなレポート書いといてなんですが(まあ本来それがレポートの目的だけど)。私が山を振り返る時に重要と思うのは、どこを歩いたとか、何を見たではなくて、そこで何を感じたかなんですよね~。
今回感じたのは「山を思う気持ち」かな?レポートでは表現できないけどね~。

余談ですが、仙台のご夫婦も花好きで、雪割草(オオミスミソウ)を見に佐渡には6回行ってるとのこと。佐渡ってどんだけすごいのだろうとK子の佐渡への気持ちがさらに深まる!!

夕日に光るチングルマ 今日が終わっていく。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

8月6日(日)

栂海新道組は2時頃から動き始め、朝食の頃にはテント泊の7割は出発していた。

霧がたちこめていた。今日天気よくないようだ。台風近づいてることすっかり忘れてた。

K子は縦走で雨に降られるの嫌いでない。晴れ狙って日帰り登山ばかりするより、多少の雨予報でも山の深部に入れる縦走がいい!まあY朗に荷物持ってもらうから出来るんだけどねエヘ!旦那様には感謝です!

 

朝日岳頂上は平原になっていた。ガスの中、一瞬白馬、雪倉が見えたが、ほぼ白い世界。

 

 

 

 

 

 

 

雲の隙間から後光が指していると思ったら、ガスが晴れ、雪渓と花畑が現れる。太陽の光の筋がなんとも幻想的で、思わず足が止まった。

 

 

 

 

 

 

ハクサンイチゲ

 

 

 

 

 

 

 

 

栂海新道への分岐を過ぎたら、下り基調の雪渓が出てきた。ガスで先が見えないが、先行者は皆アイゼン着けてる。K子もアイゼン付けたいと思ったが、Y朗がいらないと言うのでビビりながら進む(何度も言うが、K子は以前シリセードして止まらず崖に落ちそうになって以来、下り斜面が恐い)。でも凍っているところなく大丈夫だった。

 

雪渓を渡るとガスが薄くなり、広大なお花畑が現れた。花もきれいだが、少しガスっているのがこれまた幻想的で、ここは天国のようだった。

 

 

 

 

 

 

朝日岳自体に花はあまりないと思ってたが、今日の道は花畑が多く、チングルマとゴザクラを死ぬほど見た!その度にこんな細っちい小さな花が、雪の中から毎年毎年、きれいな花を咲かせることに自然の力強さを感じずにはいられなかった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

その後、高度下げながら、湿原が出てきたり、日本庭園みたいな場所を通過する。

 

 

 

 

 

途中に礼文で見た「サクラソウモドキ」がいた。なんだ本州でも見れるのね~と、家に帰って調べたら。「オオサクラソウ」だった。この二つの花は花びらの色から葉っぱまでそっくりで、見分けるには花が開いているかぐらい。K子は本家のオオサクラソウを知らなかったので、だから礼文の花はサクラソウもどきだったのね~と気づく。改めてほぼ同じなのに、もどきなんて付けられてかわいそうと思いました。

オオサクラソウ

 

 

これが礼文で見たサクラソウモドキ

 

 

 

 

 

 

まあ、こう並べると違うかな・・。
でも現場で見た時は全くわからなかった。

 

 

 

その後、樹林のトラバース道を過ぎたら、前方が広く見渡せる草原が出現した。
またまた予想しない風景に感動する。

気持ちいい~。冬ならよい斜面!

 

 

 

 

 

 

 

 

 

そして、ここで雪割草を初めてみました。ゴザクラより更に可憐でかわゆい~。
(コザクラの半分くらいの大きさです)

はあ~朝日岳本当に花すごくて、ここだけの話、礼文よりすごいかも!

 

 

 

 

木道をどんどん下る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

木道脇には、わたすげとキンレイカが咲いてます。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

一方、右に目を向けると、遠い山に小屋が見える。あれどこの小屋だろうと思っていたら、あれが蓮華温泉のようだ。ひえ~。噂では聞いていた。この道は沢まで下った後に、蓮華温泉迄標高差300mの登り返しがあるのだ。

黄色の所が蓮華温泉。
ひえ~想像以上に遠い(涙)

 

 

 

 

 

 

 

 

ポツポツ雨が降ってきました。

 

2つ目の沢まで下り切りました。これから登りです。
予想通り登りしんどい。しかも暑くて蒸し風呂のようだ。

でも山はご褒美をくれました。
兵馬平に来たらピンクの花畑が広がっていました。この山は最後の最後まで、花で溢れた道をプレゼントしてくれました。

 

 

 

 

 

 

 

兵馬平です。

 

 

綺麗な蝶がいました! なんか癒されました。

朝日岳がこんな素晴らしい山だとは知らなかった。
こんな楽しい道を歩かしてくれて、道を整備してくれた小屋の方・遭対協の皆様、花の名前を教えてくれる旦那様、そして何よりも『山』に感謝致します。
ありがとうございました。

 

 

カテゴリー: 山行レポート | タグ: , , , | 2017/8/4-6  花の縦走路 白馬岳~朝日岳 はコメントを受け付けていません